自動車保険においては等級というものがあります。この等級とは何でしょうか。自動車保険は当然ながら万が一の事故を補償するために入るものですが、やはり人によって事故の起こしやすさは異なるという考え方には納得性があるでしょう。同じ性別、同じ年齢で、同じ自動車を同じくらいの走行距離で運転していたとしても、やはりその人の運転に対する特性、運転の上手下手などによって事故を起こす可能性は明らかに異なります。はっきり言えば、荒っぽい運転の仕方をする人は事故を起こしやすいでしょうし、慎重な運転の仕方をする人は事故の率も低いでしょう。 自動車保険における等級とは、簡単に言えばその人が事故を起こすリスクを段階的に表したものということができます。多くの保険会社では、等級を20の段階で表し、各保険加入者はこの20段階のどこかに位置づけられることになります。そして、初めて保険に加入する人は全員、6等級に位置づけられることに決まっています。 等級によって保険料が違うそして、保険料は、各等級ごとに基準となる保険料からどれくらい割り引かれるか、あるいは逆に割り増しとなるかが決められています。最初の6等級であれば基準の19%割引ですが、1段階上がって7等級ならば20%割引又は30%割引となります。なぜ2つあるかというと、少し理解しづらいところではありますが、同じ7等級であっても6等級から1段階上がって7等級になった人と、逆に10等級から3段階下がって7等級になった人とでは割引率が別々に設定されているからです。一方、例えば3等級の人は基準から12%割り増しというように決められています。 事故を起こすと等級が下がり保険料は上がるそこで、若干異論もあるかもしれませんが、事故を起こしたことのある人は今後も事故を起こすリスクが高いだろうし、一定の期間内に一度も事故を起こさなかった人は将来的に事故を起こすリスクは低いだろうという考えを元にして等級を決めているわけです。ある意味で非常に率直で分かりやすい基準だということができるでしょう。 |